2008/09/11

コードギアス 反逆のルルーシュR2 第21話「ラグナレク の 接続」が所謂カタルシス

コードギアス 反逆のルルーシュR2 第21話「ラグナレク の 接続」
2008/08/31 17:00〜17:30 の放送内容TBS
* 大混乱するエリア11。引き返せない、いや引き返さない・・・。硬く悲壮なまでの決意の元、スザク(声・櫻井孝宏)は最強のナイトメア「ランスロット・アルビオン」で戦いに挑む。最強の部隊を相手に彼は勝利する事が出来るのか!?そしてルルーシュもまた・・・。人智超越した世界で明かされる驚天動地の事実と真実は!?
* 出演福山潤
* スタッフ「オープニングテーマ」FLOW「WORLD END」「エンディングテーマ」ALI PROJECT「わがろうたし悪の華」毎日放送、サンライズ、コードギアス製作委員会

 カタルシスとは医学用語で薬物等を用いて有害な毒や膿みを吐き出させる行為。
 時代劇で言えば金さんの桜吹雪や水戸黄門の印籠、サスペンス・ドラマで云えば断崖絶壁で犯人が吐露して種を明かすシーン。
 つまり第21話を観れば謎の全てがわかる「ネタバレ注意」の回という事になるわけだが、アニメの世界では実写ドラマの崖っぷちのロケの代わりに、精神世界へのダイヴ(=没入)で語られる。
 其の手本になっているのが、手塚治虫『火の鳥』。
 其の大元は舞台演劇のクライマックスのシーンなのだが、だからダメおやじも、其れを其の侭そっくり真似たエヴァンゲリオンも、其の無責任な落とし方に反感を抱いて出来たガサラキも、そして其れが元になってるコードギアスも、自分ならもっといい物が作れると先人・前作を超える為に踏襲して挑もうとするからこうして雛形と化してしまうわけだ。

 そして谷口悟朗監督のコードギアスに於いては、同氏が副監督を務めたガサラキと其の監督だった高橋良輔のボトムズに出て来る意識集合体ワイズマンの焼き直しである事がハッキリした回とも言える事になる。
 そして両者はアメリカで80年代に広まった『ID説(インテリジェント・デザイン』が元になっている。
 マクロスプロトカルチャーもそうである。
 つまり精神世界へ没入し、そうした人類の創造主たる異星人等の意識集合体の存在を真理として認知する。
 そして其の主と交え一つになり永遠の命を得て生き続けるか否かの審理、永久の生命の選択が問われる瞬間が、カタルシスとしての最高の見せ場なわけだ。

 そして其れがコードギアスではアーカーシャの剣で行われる人類史上に於ける神を殺す行為であるラグナレクの接続による集団的知性(Collective Intelligence、CI)を指すであろうCの世界への加入の是非を、中心テーマである人格の仮面『ペルソナ(心理学)』に基づく伏線に交えて解き放つという事であり、ガサラキであればガサラキの召還、エヴァンゲリオンでは人類補完計画で行われるロンギヌスの槍、エウレカセブンではスカブコーラルと人間の融合、スター・トレックDS9では可変種の偉大なる繋がりという事になる。
 詰まる所グローバリズムや地球市民思想への拒絶と言った所か。


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Posted by Virtue at 15:28 | 静岡 ☁ | Comment(1) | TrackBack(0) | 漫画/アニメーション
この記事へのコメント
これって、ニヒリズムですよね。
ニーチェです、どうみてもこちらの竹田青磁さんがお作になられてるようにしか僕には思えませんです、ハイ。
http://www.phenomenology-japan.com/takeda.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%94%B0%E9%9D%92%E5%97%A3

管理人さん、御ひまでしたらこちらのリンクご覧になってください。

こうした精神世界の描写は、鋼の錬金術師でも描写されましたが私としてもこういうの嫌いじゃないので非常に面白いんですが・・・いかんせん。。。
Posted by 通りすがりの反竹田 at 2008/09/25 08:39
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