2009/04/03

IT企業に原作や原案を保証するアイデア持ち込み文化は無いのだろうか?

 日本のWebサイトが米国サイトの化粧直しでしかない原因の一つではないかと思う事がある。

 日本は全体の2割の製造業で8割の経済を支えているらしいが、日本人はリスクを背負うのを極力避けようとするので、2番手戦略を取るのが得策というモノ作り(ハードウエア製作)のやり方が染み付いている。
 だから縦割り組織で垂直思考で前例踏襲(2番手戦略)という官僚主義となる。

 官僚主義の良い所は組織階層の末端へ行く程責任の所在がハッキリしなくなるので、ボトムアップやインナーオペレーティングと言う名のクーデターに対し強固である所。
 つまりトロイの木馬に感染しても切り捨てればよく、大きな変革も無くダラダラと長期継続運用が可能となる。
 但し外圧には意外に脆く、組織最上位のトップの人間をピンポイントで攻めれば一網打尽である。
 世界最長であり現存する最古の国家と云われる日本の歴史が、正に其れを体現している。

 従ってリソース(=商業資源)たる人物金は、日本の場合「最終的にお金になれば…」と云う奇麗事の様な「人>物>金」の優先順位となる事をセオリーとしてやって来たのだが、現在は人を負債と見る日本の大手企業は「金>物>人」と欧米ばりのカネ最優先の志向となっている。
 但し米国で唯一の救いなのは、大学だけが卒業生の寄付金を基にした長期試算運用により「人>物>金」を実現している所、否「人>知>金」と言うべきか。

 そう、彼等にはハードウエアの着想、机上の空論にカネを出して具現化しようというメンタリティが高い。
 しかもモノ作りが破綻している現在、リソースのリスクが圧倒的に少ないソフトウエアの着想へ投資しようという、否、せざるを得ないという必然的流れとなっている。
 そして此れ等の元になっている精神性がフロンティアスピリッツ(開拓者精神)であり、工業所有権的に言えば「先発明主義」なのだろう。
 端的に言えば「やったもん勝ち!」である。

 しかし日本も捨てた物ではなく、こうした事をやって来た産業がある。
 其れが知的財産権の中でも著作権の分野であるマンガやアニメの世界である。
 何より産業を支える彼等が著作権の何たるかを理解しているからこそ、著作権ゴロのJASRACに牛耳られる日本の音楽業界と一線を画し世界で花開く事が出来た。
 そしてゲームも忘れてはいけない。
 日本のゲーム業界の制作態勢については色々言われていますが、人物金の物量的にクオリティを追い求める規模が肥大化する以前のタイトルの方がロングヒットだったり、DSやiPhone向けの方がROIが高かったりすると、やっぱデコレーション(装飾)より真に迫るアイデアなんだよなと思う。
 だからファミコン全盛期は「兎に角アイデアをくれ!ロイアリティ(印税)もちゃんと出すから!!」と、学歴や肩書きやプログラムスキルなんて全く問わずライバルメーカに負けんじと血気盛んに部外者のアイデア持ち込みが其れはもう正に、ヘブン状態ならぬ大ウェルカム状態だった。
 今の40代の人ならご存知でしょう。
 僕は子供の頃「プログラム組めなくてもゲームクリエータってなれるだ、凄い世界だなー」とラジコンを作って遊んでました。
 勿論、プログラムも雑誌にだって買って貰えた。
 別にバブルだったからという其れだけの話ではなかったと思います。
 ソニーも元気だった頃は、フリーが作ったプログラムや特許を持ち込めば丼勘定で買い取ってくれる様な企業風土がありました。

 だから所謂IT企業もそういう風土を作って行けばもっと業界全体の景気も良くなるのにと思うのですが、どうやら前述のアイデアを売っていた人達はゲームやテレビや広告業界へ流れ、プログラムをシコシコ作って売ってた人達は零細企業やそうした経営者に成ったり、残りの人等がフリーのプログラマや黎明期のITブームをIT土方として支えて行った様です。
 確かにこんな搾り糟の様な状態では元気も無いし、何よりアルファブロガーと呼ばれる人達の横の繋がりを見てもわかる通り、プログラムを組める奴が前提みたいな空気では「アイデアだけ有ったって絵に描いた餅、起業したけりゃさっさとサイト作っちゃえよ」といったご隠居の説法や作ったら作ったで「日本にはサイトコンテンツを買う文化が無いんだよねー」と嘆く様な、何れもプログラマーありきの偏狭的立ち位置から収束方向へ向かう話になってどんどん萎縮して行く。

 結局ITのパイを広げたければアイデアを広く募集しつつ、NDA(機密保持契約)も保証するという両方が無ければダメなのだと思います。
 インターネットもとい世界はオープンにしていかなければらないとか、Web2.0だ無料化だクラウドの時代だ所有より利用だ等と叫ばれる一方で、どうやら広告料だけではこの先やって行けそうも無さそうだ、だからコンテンツにカネを出す時代だと苦し紛れに唱えるジレンマも見受けられますが、僕はそんな事よりもっとパイを増やして選択肢を増やしてから言えと思うんですよね。

 なのでサイトに限らずITのアイデアをもっと重んじ保証して欲しいと願わずにはいられません。
Seesaaタグ
Posted by Virtue at 18:45 | 静岡 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学/雑感
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
※半角英数字のみのコメントは投稿できません。

この記事へのトラックバック

.