2006/06/15

1974-1980年生まれ

 (広告業界定義の似非)団塊ジュニアの持つ、巨大な社会的ボラティリティ直後のマスキング効果によって、事実上日本社会から忘れ去られた社会的抹消世代、即ち後発組の真性団塊ジュニア「社会的には存在しないに等しい世代」を指す。

 此の生まれは、『ガンダム世代』『仮面ライダー世代』から外れる後発再放送組で、強いて挙げれば『マクロス世代』『ドラゴンボール世代』。
 似非団塊ジュニアが『ライダー・キック』なら、此の世代は『カメハメ波』が撃てると本気で信じていた世代だ。
 ミュージック・シーンでは『YMO世代』から外れ、『TM NETWORK世代』。
 モータ・スポーツなら、『ポケバイ・ブーム世代』から外れ、見る側オンリーの『F1ブーム世代』。
 スーパ・バイク・ブームとも重なるが、其の中心は矢張りポケバイ世代のバブル世代から似非団塊ジュニアで、後の世代で興味を示したり、実際隠れてバイクを乗り回していた連中は、そうした世代を兄に持つませた餓鬼だった。
 ホビーで言えばガンプラやRCカーブームが下火になり、西部警察やウインチ系のトイ・ラジコン、そしてワイルドミニ四駆が流行りだした『ミニ四駆世代』。
 そして欠かせないのがマイコンブームやゲームウォッチから外れる、『ファミコン世代』という括り。
 前の世代が『スペースインベーダー』『ゲームセンターあらし』『ドンキーコング』なら、後の世代は『マリオ世代』『ドラクエ世代』である。
 生活様式では両親共稼ぎ世代で、首やランドセルに紐に通した鍵をぶら下げていた『鍵っ子』と呼ばれていた世代に相当する。

 「逃げるボラティリティ」

 流行を引っ張るのは、常に数の多い世代と相場は決まっている。
 其れ故、其の世代から外れる後の世代は、流行を追おうと必死に頑張たとしても時既に遅し、追っても追ってもブームが逃げて行くという、永遠に追い付く事の無い悲しい宿命を背負う。

 更に時が過ぎて高校時代では、校内暴力ブームが終わり、今度は女が荒れ出し売春を始める女子高生ブーム『援助交際』の到来である。
 ダウンタウンの松本を始め、女子高生を食いまくっていた時代であり、其の当時、今もそうかもしれないが、元気の無い男子に対し山本晋也は「女の子は援助交際で活発なのに、男共は覇気が無い」と批判していた。

 そしてこうした後追い世代は、実社会に於いても更に大きな影響を受ける。
 ベンチャーブーム、「夢を追え、バイトだ!」と煽る其の裏の実態は、深刻な就職難で求人情報は転職者のみ。
 其の後「終身雇用は終わった、此からは実力社会、派遣の時代!」と煽る其の実態は、転職者に大卒者がプラスされただけ。
 そして「就職氷河期は脱した、やっぱ終身雇用は守るべき!」と喜ぶ其の実態は、新卒者のみ。

 結局生き残った人は、中卒・高卒・大卒等問わず、不況真っ直中でも、新卒からブランクを空けずに職を繋ぎ止めた者だった。
 こうして最悪の時代を生き抜いた彼らは、既に結婚をし子供も産まれ、人並みの人生を送っている。
 此こそ本当の意味での人生の勝ち組なのかもしれない。
 無論敗者は、今更気付いても後の祭りで、まさに「人生オワタ\(^o^)/」である。
 ホリエモンを始め、団塊ジュニアの中でも上昇率のピークから外れる後発組に犯罪者が多いのは、こうした焦りから来ているのかもしれない。

 そしてたった今、「彼等が好きで選んだ人生だ」とニート呼ばわりして切り捨て、時には批判の対象として真性ニートをメディアで晒し、実体から目を逸らそうとする動きがある。
 実体とは就職難民。
 笑顔で自らを「ニート」と認めてしまう彼等にとって、其れは自虐的にならず、自暴自棄にならず、他人の所為にもしないという今にも崩れそうな強がりであり、此以上自己否定したら人として居られない、認知して貰えない、社会に於ける自らを卑下出来ないギリギリのラインであって、逆説的に存在意義を示せる唯一のアイデンティティである。
 からかわれ、バカにされ、虐められても、「無視されるよりはマシ」と自棄を起こさず笑顔で振る舞い続ける虐められっ子。
 何の落ち度もなく、強いて挙げれば何をされても怒らない、大人しいから虐め易いという只其れだけの理由だけで虐められるタイプが居るだろう。
 彼等がまさに其れだ。
 そして最後にブチ切れたらまさに日本人の典型だが、しかし其れは結果が出て初めて気付く事である。

 こうして社会から無視されて来た世代を計算したら、丁度切りのいい6学年分になった。
 此の世代はまさにマスキング効果の犠牲、社会的ボラティリティの高い団塊ジュニア直後の無音部、即ちオーディオ圧縮ファイル・フォーマット『MP3』の、データ消去部其の物だ。
 MP3は圧縮法の一部に、ダイナミック・レンジが大ききく振れた直後のサウンド・データを削ってしまう技術がある。
 此は、大きな音が鳴った直後の僅か0.004-6秒の間、人間の聴覚能力が一時的に鈍化するというマスキング効果の性質を利用した、聞こえ難い聴覚困難情報を削って情報量を減らすという技術だ。

 即ち、数の多い団塊ジュニア世代から見れば、1974-1980生まれの人間というのは、日本社会にとって関心事の鈍化部に相当し、つまり「居ようが居まいが知った事ではない世代」なのだ。
 換言すれば抹殺、現状からすると寧ろ「どんどん死ね」と言ってるに等しい。
 だがどんなに無視をしても、自殺発生率は此の世代が最も高いという現実を、数字だけは淡々と冷酷に刻み続けて行く。


追伸:
 新規エントリ『ロスト・ジェネレーション(失われた世代)』に伴い整合性を調整し、世代マップ(世代分布図)も作成。

generation_map.jpg

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Posted by Virtue at 08:20 | 静岡 ☁ | Comment(1) | TrackBack(1) | 雑学/雑感
この記事へのコメント
初めましてRobotBoy様。
検索して、偶然このBlog記事を発見し、拝読させて頂きました。
それから刺激されて、今回自身のBlogでものを書かせて頂きました。
トラックバックを送らせて頂きましたが、もしよろしければ返信頂ければ幸いに思います。
宜しくお願いいたします。
Posted by O∴EL at 2007/08/12 17:24
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Tracked: 2007-08-12 17:17

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