2008/06/04

人生のターニングポイントは過ぎてから気付く物なのか

 二十歳前後に掛けて自分の発明で企業と係争した。
 家に社長がやって来た。
 自分の狭い部屋に卓袱台を置いて話を聞いた。
 元トヨタの関係者だった。
 帰り際玄関で「お幾つですか?」と聞かれる。
 「んー何歳だっけ?21位??ですかね」と答える。
 「若いですね」と言い残して去って行った。
 結局勝ったは勝ったが、製造中止で1円にもならなかった。

 間もなくして戦闘機パイロットの志願で世話になった自衛隊人事の人から電話が掛かって来て発明の話になった。
 無論兵器関連の発明もあった。
 「君が欲しい」「もう一度試験受けてみてよ、何とかするから」「1年耐えれば好きな配属へ希望出来るから」と言われた。
 何故か断った。

 暫くして三菱自販の偉そうな人と又発明の話になった。
 自工本社に勤められる様、上の人に紹介しようかと言われた。
 又断った。

 暫くして思った。
 次は三度目の正直か?もうチャンスは無いだろ・・と。
 簡単に断らない様に気を付けないとと思った。

 時は流れフランスに活動拠点を移す友人からビジネスパートナーになれと言われた。
 ギャラは山分けで半分やるから稼ぐ方法を考えろと言う。
 此れでは「1億やるから2億稼ぐ方法を考えろ」と言ってるに過ぎない。
 無茶苦茶だと思った。
 勿論そんな話を受ける筈も無く、只突きつけられた無理難題は無理難題として切り捨てず脳のトレーニング迄に保留していた。

 暫くして其の友人に拉致された。 
 仕事ついでのドライブだった。
 近況の仕事の話を聞いた。
 「俺は年収1200万円にしたい、考えてくれ」
 「日本で動いてくれる奴がどうしても必要」
 「他に優秀な奴が居ない」
 人の悪口ばっか言ってる友人が俺を誉めている・・気味が悪い。
 「ちょっと待て、居ないわけないだろ」
 「人をスパスパ切り捨て、即戦力しか求めないからそうなったんだろ」
 俺が応える度に運転しながら吹き出して笑う友人。
 まあ得てしてそういう勢いの有る人間によって創成期は築かれるものだ。
 「だって周りは結婚とかしたり子供迄出来ると、生活のスタイルが合わなくなってつまらない奴ばっかなんだもん…」
 俺はお前の結婚式に出た時、お前に対してそうなると思っていたわけだが・・黙っていた。
 あまりしつこいから「わかったよ!」と狭くて喧しいクルマの中で応えてしまった。

 暫く経って又拉致られた。
 静岡の山奥へ連れてかれ飲み屋で合宿させられた。
 此れでは2ちゃんねるが出来ないジャマイカ。。
 実は其の頃、メインマシンのOS9Macの不具合でデータが全消去されて嘔吐く程酷い精神状態だった。
 手元に残ったのは紙と鉛筆と自分の頭だけ。
 行きのクルマの移動中からずっと頭の中はビジネスアイデアをボーッと練っていたが、どうやら未だ俺が応じていないと思っていたらしく、しつこくやろうと誘う。
 まあアイデアが出ない以上やってないのと一緒な訳だが、「だからやるって言ってんだろ!」と二度目の決意。

 食事の席で授業中出歩く子供みたいに寝たり起きたり横で勝手な事をして聞いていないふりをしながら、友人と友人の友人の会話を黙って聞いてブレインストーミングをしていた。で、メモ。
 思い付いてスラスラ書き出したのは朝方だった。

 帰宅してメモは放っておいて全然関係の無い事をして過ごす。
 アイデアが浮かぶ、メモする、鼻糞ほじる、エロビ観る。
 浮かばない、風呂に入る、瞑想する。
 アイデアが浮かぶ、メモする。
 寝る。
 此の繰り返し。

 手始めにアイデアを実践して見せた。
 第一声が「やっぱおまえ天才!」だった。
 失敬な・・オリンピック選手に向って「あんた天才だ」なんて言って喜ぶ奴は柔道家の野村忠宏ぐらいだろう、皆頑張って鍛えてるんだ。

 そして全然関係の無い事を思い出す。
三度目の正直って今じゃね?
 ヤバい、又断る所だった。。

 だが此れ迄の経緯を振り返って見ると、国家公務員(防衛省)→民間会社員(三菱自動車)→個人事業主(某友人)という展開。
 よく考えてみれば、自分は一般学力が乏しく学力試験的な正攻法で何かを切り開いた経験が無い。
 全て他薦。

 俺は別に安定指向ではないが、自分の人生を友人の人生に注いでいいのか心配が無いと言ったら嘘になる。
 ハッキリ言って此の仕事は好きではない。
 だが其の一方で、中々どうして凄く得意で自分に一番合ってる様な気がする。
 否、合っている、日に日に其れが増していて、頭に有る要素が全て此の仕事にリンクする。
 必要な事は其れに優先順位を付け時系列でパズルのピースを奇麗に嵌め込んで埋めて行く事、其れを視覚化するのが非常に疲れるが、頭にある間は実に気持ちが良い。
 ホント、出来る事なら頭にプラグを挿して奴の頭に転送したい。

 よく「二番目に好きな事を仕事にせよ」とか「好きな物や趣味を仕事にするな」と耳にするが、其の意味が今の自分にはよく理解出来る。
 だって、好きでもない仕事をやらされたら、誰だって「カネよこせや!」って気持ちになるだろう。
 例え始めの内はカネが欲しいなんて此れっぽっちも思ってなくとも、心身が疲れ、或いは自分にとって時間の無駄な労力を労働であると認識した瞬間、後付けで「カネ貰わなければやってられるか」的な鬱憤が沸き起こって来るだろう。
 結局は其れが今以上に稼ごうとする企業家の原動力に繋がるんだなと思う。
 つまりは雇用主が予め決めた給与設定に向けて頑張るサラリーマンと、自分で目標として決めた収入設定に向けて頑張ろうとする事業者の違いなのだろう。
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Posted by Virtue at 20:51 | 静岡 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学/雑感
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